――そんなに一緒に居て飽きないの?ってよく言われる
一緒に居るようだけど、一緒に居ないんです。仕事中はめいめいの生徒さんの担当をしてるから、一緒に仕事してるっていう感覚はないんです。意外と個々ですね。なので別に、24時間まるまる一緒に居るっていう感覚はないです。
――男女ペアダンスの特性
男女ペアダンスだから生徒さんは先生の異性ということですね。私は女の人、女の生徒さん、代わりにやることはあっても、男の生徒さんをやることはまずないです。それこそ競技でもやってる人だったら、たまに男の先生にって言いますけど。じゃなければまずないです。生徒さんによく言われるのは、「ここは先生たち夫婦だから安心よね」って言われるんですが。
――夫婦講師の良い点
私だったら男性の生徒さん、やるじゃないですか。その時に、男性心理を「どうなの」って聞くこともできるし、心理とかやり方とかを。すると相手側の「今のだと難しいから、同じようなのでこっちのほうがいいんじゃない」みたいな。そういうのがすぐ対応できます。
それこそファーストダンスみたいな形で、オリジナルで、振りを作ってあげて、それぞれの能力に合わせてっていうのも、同時にできるって言うことですよね。どちらかが、女性も男性もやりますよりも、それぞれ居いますからね。見せられるっていうのは一番いいですよね。ファーストダンスやった時は思いました。
――ダンスの所作から女性らしさを取り戻す
需要はそんな多くないんですけど、やっぱり踊れたらいいなっていう、憧れは感じます。「性(せい)」を取り戻すっていう。「女性らしさ」は感じます。「捨てるとこだった」みたいな。きれいな洋服を着てって、そういう憧れがあるんじゃないですかね。ドレスを着てっていう。それ大きいですね。きれいで居たいとか。踊りもそうだけど、ダンスをすれば、そういうことも身につくんじゃないかなっていうのも含めて感じます。
――男性にもエスコートのポイント伝授
私なんか男性に、ダンス関係ないにしても、「こうやって差し出すんですよ、手は」って言っただけで、「今度やってみる」みたいな。手だけでもこうやって、例えば座ってるとこ立ち上がる時に、指先を相手に向けるんじゃなくて、ちょっとこうして、相手がまっすぐ、こうするとぶつかっちゃうから、こう斜めすると、相手がまっすぐ行くじゃないですか。「ちょっとこうすんですよ」とかって言う、ちょっとしたことでもやると、本当はそういうのが必要ですよね。自信がつくというか、みんな所作すらわかんないですからね。所作もわかんないから、ダンスは男の人はできないんです。
――社交ダンスとサルサの違い
社交ダンスもそういうお店があるといいんですよね。サルサは若い人が来てくれる。若い人が社交ダンスにも、そういう若い人が居て、ちょっと飲んでって言う、みんなどうしてもおじいちゃんおばあちゃんになっちゃうんです(笑)。社交ダンスの歴史があるだけにどうしてもっていうイメージが強いんです。違うみたいです。まずサルサってわりとステップが単純ですもんね。社交ダンスのに比べたら全然です。
男性がリードして、男性がこうしたら、女性はこう動くっていうのが、ルールが決まっているのは同じです。ペアダンスもみんな一緒、アルゼンチンタンゴも、ペアダンスは全部一緒です。繰り返し、基本的なこといくつか覚えて、それを繰り返せればいいんです。
――ダンス教室と遊ぶところは両方元気じゃないと
もしかしたら、簡単だったり敷居が低い感じが出せたら、またちょっと盛り上がるチャンスもあるような気がしますけどね。そういう飲み屋でも近くにできたら「じゃあ踊り方は?」ってここ、みたいな遊ぶとこがないとね。教室には来ないんです。ここで習って、遊ぶところがないと。2つ揃わないとだめ。両方元気じゃないと。なので次はお店やるしかないですね。(笑)