――ご年配の健康維持にペアダンス
2人でやるペアダンスの一番いいところは、相手が先生の場合は、先生を利用して自分の足りない部分を補ってさしあげられるので、それがこういう教室で先生に習うっていう意味のあるところだと思うんです。要するに、自分の運動能力以上の動きを、われわれが引き出してあげられるところが、本人も稽古に対して自信のつける理由になるんじゃないかと思います。1人じゃ、やっと歩いている方でも、私と組んで動くと、普通にあるいは普通以上に動けるようになるのが、すごく魅力です。
特に女性に限って言えば、80歳でも85歳でも、健康であれば、病気でなければ、いくつになってもできるところが一番のダンスの魅力です。他のダンスそうはいかないですもんね。シングルで踊るダンスは、助けてあげられないんです。
――音楽が乗って精神的、肉体的にも楽しめる
異性と踊ることに対して、自分がいつまでも、若い気持ちで、気持ちの面ですよね。そういう気持ちになるんじゃないかなと私は思います。異性と踊ることによって、いつも自分も、清潔にしておくと言うのかな、きれいでいようとする、そういう気持ちはいくつになっても持っていただけると、若さの秘訣、若さをキープすることになるんだと思います。精神的なことと肉体的な、両面でダンスはいいですね。
それから一番の楽しく踊れるというのは音楽があるということです。体を動かすというのは、疲れるんですけども、そこに音楽が加わることによって、楽しく、体を動かせる。それが3つが、最大のメリットだと思います。
――主な生徒さんたちは50歳後半から80歳前半ぐらいまで
うちに来ている生徒さんのほとんどは、自分の子育てが終わった年代の方なんで、だいたい60、50歳の後半ぐらいから始められる方が多いんです。そうなってくると、そこからスタートして、怪我とかされない限りは、80歳、80の前半ぐらいまでは元気でやられる方が多いです。なかには90歳ぐらいの生徒さんも、何名かいらっしゃいます。
最近はテレビタレントのキンタローが頑張ってくれてたんで、その影響で、20代の子とか「あんなふうに、ああいうのを踊ってみたい」っていうテレビの影響は大きいです。
――楽しくダンスのリハビリで復帰した生徒さん
去年、転んで怪我で、尾てい骨骨折っていう方が居てました。その方が、ダンスやりたさ一心で「手術しないでどうしますか!」と踊りたいから手術をして、リハビリをしてって復帰した方がいらっしゃいました。ダンスのリハビリのお陰なんです。リハビリで私が支えてあげて、踊るっていうことで本当これそうなんです、リハビリなんです。ただ、外歩くんじゃなくて、来て音楽に合わせてやるのは、苦じゃないですよね。
本当に保険適用になんないかな?(笑)本当ですよ。松葉杖より私が支えたほうが全然危なくないし、自由に動けますから。今までやってた人がっていうと、余計器具を使ったリハビリよりも、いいでしょうね、踊れたらと思います。
――楽しみが半分以上ないといけません
ダンス教室だったら、ダンスが上手になるために来るっていうところもあるんですけど、それだけだと、年配の方続かないんで、そのへんは注意しています。それは年配じゃなくても続かない。なんかってそう。楽しみが半分以上ないといけません。「ここに来てると何かいいことあるよね」っていう場所にしたいと思ってます。
面白いの話が、生徒さんが「ここは先生竜宮城みたい」って言うんです。「竜宮城みたいね」っていう生徒さんがいて、よっぽど楽しいんだな、ありがたいなと思いました。
――スタジオナカノの世界へようこそ
うち来ると音楽がバーンと大きくかかっている。それって日常にはないじゃないですか。だから別世界に、入った途端に気分が上がって、自分踊ってなくても、入ってきた時から音楽かかっていると、それだけでも違うということなんですね。私たちもあんまり普段着じゃなくて、ちゃんと正装してお出迎えしています(笑)。そのへんは気をつけて、雰囲気づくりは大事にしないとと思っています。
――竜宮城のマリア様登場?!
昔だけど男の人、レッスン中に「そうそうそれでいいんですよ」って誉めたんです。そうしたらその生徒さんは「利恵先生、マリア様みたい」なんて。(笑)「マリア様みたいだね」って言うんです。よっぽど奥さんに怒られてんのかなとか、日常はね。先生やってるだけでマリア様になりました。(笑)
そうかと思えばママって言った人もいましたね。そう飲み屋のママって言う、いいんですけどね(笑)。そのうち年下の生徒さん見て「お母さん」とか、鉄雄先生は年下の生徒さんは師匠って呼ばれてます。
(利恵先生談)